
「国際香りのばら新品種コンクール」は、日本国内はもちろん世界各国のばらの育種家から、毎年新品種の香りのばらを公募し、この積雪・寒冷地である当公園において2年間同じ条件の下で育てられ、その後、ばらや香りの専門家で構成される審査委員会によって、春と秋の2回の審査が行われ、その年の受賞品種が決定されます。
各賞として、4つに区分された応募対象品種毎に金賞・銀賞・銅賞が授与される他、特別賞として、金賞を受賞した品種の中で最高得点を得た品種に「国土交通大臣賞」、金・銀・銅賞を受賞した品種の中で“香り”部門での最高得点を得た品種に「新潟県知事賞」、また、一般来園者による人気投票で最も得票の多かった品種には「長岡市長賞」が授与されます。

S(シュラブ)系
Entry No. 28
- 品種名
- 真宙
- 作出者
- 吉池 貞藏(岩手県)
- 香りのタイプ
- 「フルーティ」
- フルーティ、ティーの香りにフレッシュなオレンジ果皮ようの酸味がある。女性らしい甘さと親しみやすい清潔感がある。調和がよい

HT(ハイブリッド・ティー)系
Entry No. 3
- 品種名
-
桃香
- 作出者
- 武内 俊介(千葉県)
- 香りのタイプ
- 「ティー」
- ティー、フルーティの香りに香料ゼラニウムようの甘さがある。柑橘のフレッシュな酸味をともなった上品で調和のよい香り

HT(ハイブリッド・ティー)系
Entry No. 6
- 品種名
- Beverly® KORPAUVIO(S)
- 作出者
- W. Kordes' Söhne Rosenschulen GmbH & Co KG (ドイツ)
- 香りのタイプ
- 「ティー」
- ティーの香りにフルーティでややメタリックな甘さが感じられる。さわやかな香り
F(フロリバンダ)系
Entry No. 54
- 品種名
- Enchanted Evening (JAC perby) 98-08231
- 作出者
- Keith Zary Jackson & Perkins Roses(アメリカ)
- 香りのタイプ
- 「ブルー」
- ブルー系の香りに粉っぽさとフルーティな甘さのある強い香り
S(シュラブ)系
Entry No. 29
- 品種名
- Golden Zest (JAC belgo)
- 作出者
- Keith Zary Jackson & Perkins Roses(アメリカ)
- 香りのタイプ
- 「ティー」
- ティーの香りにアニスとミルラようの特徴がある。粉っぽいコクのある上品な香り

HT(ハイブリッド・ティー)系
Entry No. 8
- 品種名
- サイレント ラブ
- 作出者
- 河本 純子(岐阜県)
- 香りのタイプ
- 「ティー」
- ティーの香りにわずかなミントと蜜ようのあるさわやかな香り
F(フロリバンダ)系
Entry No. 16
- 品種名
- Stockholm™ Poulcas033(N)
- 作出者
- Poulsen Roser A/S (デンマーク)
- 香りのタイプ
- 「ティー」
- ティーの香りにアニスとミルラようの特徴がある。さわやかな香り
S(シュラブ)系
Entry No. 12
- 品種名
- SIR PAUL SMITH (BEA6)
- 作出者
- AMANDA BEALES(イギリス)
- 香りのタイプ
- 「ティー」
- ティーの香りに青葉のさわやかさが感じられる香り
Min(ミニチュア)系
Entry No. 23
- 品種名
- FKS-292
- 作出者
- 武内 俊介(千葉県)
- 香りのタイプ
- 「ティー」
- ティーの香りにフルーティが乗っているやや華やかな香り

Entry No. 36
- 品種区分
- F
- 品種名
- ノース フレグランス
- 作出者
- 吉池 貞藏(岩手県)
審査講評
審査委員長:岐阜県立国際園芸アカデミー教授 上田 善弘
第3回目となる国際香りのばら新品種コンクールの審査を行い、受賞品種を決定しました。
応募点数が55点で、厳正かつ慎重な審査を春と秋の2回行いました。その結果、金賞2点、銀賞3点、銅賞4点を選定しました。今回は点数が僅差の間に入賞花が入り、非常に厳しい争いだったといえます。
最も合計点数が高かった金賞品種‘真宙’は、香り、花付き・美しさ、生育力等において高得点を取得し、多様な香りが調和し、各形質のバランスがすぐれていたばらでした。もう一点の金賞品種‘桃香’は香りの強さ、質とともに最高得点を取得した、香りの秀でた品種でした。今回、従来なかなか入賞できなかったミニチュア(Min)系統の品種が初めて入賞し、今後益々この系統部門での芳香品種の育種が盛んになることが望まれます。
また、応募品種の系統について、前回はシュラブ(S)系統の応募が30品種と多かったのですが、今回は9品種でした。今回の応募品種のなかで注目すべき系統として、ミニチュア系でありながら、株、花とも大ぶりな品種が出品されていて、最近の系統であるミニフロラ系統またはパティオ系統に相当するものと思われました。
審査副委員長:国際香りと文化の会会長 中村 祥二
第3回コンクールには、海外と国内合わせて55品の出品がありました。今回も全般に香りのレベルは高く、この中から金賞2点、銀賞3点、銅賞4点の入賞花を選定しました。入賞花は海外5点、国内4点であり国際コンクールに相応しい入賞状況でした。品種区分別香り得点ではハイブリッド・ティーがやや高く、ミニチュアがやや低くなりました。
入賞花の内、金賞・国土交通大臣賞の品種‘真宙’は「フルーティ、ティーの香りにフレッシュなオレンジ果皮ようの酸味がある。女性らしい甘さと親しみやすい清潔感がある調和のよい格調の高い香り」、同じく金賞の新潟県知事賞の品種‘桃香’は「ティー、フルーティの香りに香料ゼラニウムようの甘さがある。柑橘のフレッシュな酸味をともなった上品で調和のよい優れた香り」でした。
なお長岡市長賞の品種‘ノース フレグランス’もかなりレベルの高い香りであり銅賞に近い香りの評価を得ました。
(参考資料)第3回 国営越後丘陵公園「国際香りのばら新品種コンクール」について
募集要項
1. 応募者の資格
ばらの育種に関して国内・国外及びプロ・アマチュアを問わない。
2. 応募対象品種
(1) 応募対象品種の資格
未発売の品種あるいは2002年1月1日以降に発売された品種
(2) 応募対象品種区分
- 第1部:HT(ハイブリット・ティー)系
- 第2部:F(フロリバンダ)系
- 第3部:S(シュラブ)系
- 第4部:Min(ミニチュア)系
(3) 1品種当たりの募集本数
1品種当たり4本(苗は接木した3年生苗まで認める。)
3. 参加料
無料
募集期間
平成19年4月から平成20年3月
審査年月日
春:平成21年6月3日~7日 秋:平成21年10月10日~16日
審査委員
| 委員長 |
上田 善弘 |
岐阜県立国際園芸アカデミー教授 |
| 副委員長 |
中村 祥二 |
国際香りと文化の会 会長 |
| 審査委員 |
石川 直樹 |
新潟ばら会 会長 |
| 蓬田 勝之 |
NPOバラ文化研究所 理事 |
| 森相 欣一 |
パフューマー |
| 野村 和子 |
NPOバラ文化研究所 副理事長 |
| 渡辺 修治 |
静岡大学創造科学技術大学院教授 |
| 御巫 由紀 |
千葉県立中央博物館 上席研究員 |
| 勝屋 次郎 |
京成バラ会 名誉会長 |
| 安倍 豊 |
埼玉ばら会 名誉会長 |
| 石黒 秀子 |
ばら研究家・音楽学院主宰 |
| 高木 絢子 |
園芸研究家・NHK趣味の園芸講師・NPOバラ文化研究所理事 |
| 前川 美伸 |
ガーデン・デザイナー |
| 小川 信一 |
国営越後丘陵公園事務所長(データ管理) |
各賞
- 各部門に金賞・銀賞・銅賞を授与
- 国土交通大臣賞 - 金賞を受賞した品種のうち、最高得点を得た品種
- 新潟県知事賞 - 金・銀・銅賞を受賞した品種のうち、「香り」部門の最高得点を得た品種
- 長岡市長賞 - 一般来園者による人気投票により選出(実施期間:平成21年5月29日~6月21日)
出品内訳
- 出品者数
- 26人(国内16人・海外10人)
- 参加国
- 7ヶ国(日本・イギリス・ニュージーランド・デンマーク・フランス・ドイツ・アメリカ)
- 出品数
- 55品種
ハイブリッド・ティー系 23品種
フロリバンダ系 17品種
シュラブ系 9品種
ミニチュア系 6品種
